オオクワガタ飼育・繁殖マニュアル

    akokiti1.JPG 

  最も基本的なオオクワガタ飼育方法です、この基本をマスター後は
  さまざまな応用研究を試み、海外のクワガタ飼育もエンジョイ下さい。
  オオクワガタは非常に飼育繁殖させ易いクワガタですので、どなたでも
  繁殖の醍醐味を味わう事が出来ます。
  よく産卵しないと言われる方がおられますが、産卵は越冬した成虫で
  良く成熟したペアを準備することが最も重要です。 

                                                        資料作成:BEETLE・SCHOOL
                                                       
                              98.3.18作成 
1、準備する物

 @飼育ケース(中ケース以上の大きな物)
 A産卵材(クヌギ・ナラなどの広葉樹の朽ち木で直径10〜20Cm)×3本以上
 B埋め込みマット:広葉樹100%の1次発酵した安いマットで良い。
 Cエサ:昆虫ゼリー・バナナ・リンゴ(スイカやキュ-リ・メロン等は良くない)


2、産卵材のセット(3〜6月と9〜11月に産卵)(冬季と真夏は産卵しにくい)

 @産卵材:2時間〜1日程度水に沈め、取り出した産卵材を半日程度陰干しする。
  その後、表面の樹皮のみをナイフ等で剥がして産卵材を準備する。
 Aマット:加水し水分を調整する。(手で握って開いたとき3〜4個に崩れる程度)
 B飼育ケースへのセット
  マットを3〜5Cm程度底に入れて、その上に産卵材を2〜3本セットする。
  その上に産卵材が隠れる程度までマットを入れる。
 C最後に親虫1ペアを入れ、エサ・止まり木(虫の転倒防止)を入れて完成。

3、日常の管理

 @保管場所:直射日光が当たらない涼しい静かな所に置く。
 Aエサやり:時々チェックし劣化したり無くなったらエサを交換する。
 Bその他:表面が乾燥してきたら霧吹きなどで湿気を保ってください。
 C1〜2ヶ月後に材に傷が付ていたら、親虫とエサを取り出し湿度を切らさない様に
   産卵材を保管する。
 D取り出した親虫は別の産卵飼育セットに再セットする。

4、幼虫割り出し

 @幼虫の割り出し:1〜2ヶ月後にケース内の産卵材を錐やドライバー等で慎重に崩し、
  幼虫を傷つけない様に取り出す。
 A卵の場合は、再度そのまま保管するか、水分を若干含んだ良質のマットに埋めふ化を待つ。
  状態の良い♀なら20〜50個を産卵します。あなたはいくら割り出せますか?

5、幼虫の飼育方法(下記の3種類から選択)

1)材飼育:比較的安価で安全に親虫になるが1.5〜2年を要する
 @産卵材のやや固めな物を半日程度水に浸け、内部まで水を含ます。
 A小ケース程度の容器にマットを入れ、その中に材を埋めドリル等で穴を開ける。
 B開けた穴に一匹の幼虫を入れマットで穴を埋める。
 C水分が逃げにくい様に紙や通気穴のあるビニール等でカバーし、その上から蓋をする。
 D乾かさない様にし、3〜6ヶ月毎に状態を見て、材を交換する。

2)マット飼育(比較的安価に親虫になるが70mm以下がほとんどである。
 【添加剤入りマット等、いろんな種類の専用マットが市販されている】
 @水分を含ませたマットを適当なビンなどに入れ、硬く押し固める。
 A幼虫をその中に入れ、通気穴のある蓋をする。
 B2〜3ヶ月でマット交換しながら幼虫飼育し成虫にする。

3)菌糸ビン飼育:比較的大型(70mm以上)の成虫が出来るが、コスト高と温度管理が必要。
 @菌糸ビンをクワガタショップ等で購入し、ビンの壁面に幼虫が入る程度の穴を開け幼虫を入れる。
 A菌糸の白い部分が80%程度食べつくされたり、劣化したら新しいビンに入れ替える。
 【室温管理が大切であり15〜28℃で成虫になるまで菌糸と共に管理する】
 (蛹から羽化させる時が一番難しく、当店の特許取得の羽化不全防止菌糸ビンは好結果が得られます)

6、その他注意点
 
@成虫は1♂1♀で飼育、♀が産卵し始めたら♂は別容器に移動する。
 A産卵した材は♀が居る容器内に長く置かない。(♀がふ化幼虫をエサにし幼虫が減少する)
 B幼虫は一匹づつ別々の容器で飼育する。(共食の危険と大きく育ちにくい)

6、成虫の越冬方法
 @基本的には夏のセットで良いが、マットを厚めに入れ、温度変化の少ない場所に置く。
 A温度が下がって来ると、エサを食べなくなり活動を停止しマットの中で冬眠状態になる。
 B湿度管理を忘れないように、春3〜4月頃には活動を始めるので、その前にエサを入れる。
 C成虫寿命:冬眠させると長生きする。
   ♂:2〜4年
   ♀:1〜3年
   (産卵させると短命)

                         mylogo1.jpg    go.GIF